2025年10月30日
眼科医が教える、目を疲れさせないデバイス選びと設定術|目の乾きはオンラインで相談|てのひら眼科
ブラックフライデー、冬のボーナス、そしてクリスマス。11月後半から年末にかけては、新しいスマートフォンやPC、タブレットの購入を検討する絶好の機会ですよね。最新の高精細なスクリーンや、サクサク動く高性能なデバイスを想像するだけで、心が躍る方も多いでしょう。
しかし、その新しいデバイス、本当にあなたの目に合っていますか?
実は、デバイスの「選び方」や「最初の設定」を少し意識するだけで、日々の目の疲れは大きく変わってきます。今回は、後悔しないデバイス選びと、購入後すぐにやるべき「目に優しい」設定術を、眼科医の視点からご紹介します。

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【選び方編】デザインや性能だけで選んでない?目に優しい3つのチェックポイント
- 画面の仕上げ:「グレア(光沢)」vs「ノングレア(非光沢)」 特にPCモニター選びで重要です。グレア液晶は色が鮮やかで動画視聴などに向いていますが、照明や自分の顔が映り込みやすく、目の疲れの原因になります。一方、ノングレア液晶は映り込みが少なく、長時間文字を読む作業などに向いています。ご自身の主な用途に合わせて選びましょう。
- 画面の種類と「フリッカー」 一部の有機ELディスプレイなどでは、画面の明るさを調整する際に、目に見えない速さで画面が点滅(フリッカー)していることがあります。多くの人は気づきませんが、敏感な人はこのフリッカーが頭痛や眼精疲労の原因になることも。「フリッカーフリー」を謳った製品を選ぶのも一つの手です。
- サイズと解像度の「バランス」 「高解像度=目に良い」とは限りません。小さな画面で解像度が高すぎると、文字やアイコンが極小表示になり、目を凝らして見ることになりがちです。無理なくハッキリと文字が読めるか、という「見やすさ」のバランスを大切にしましょう。
【設定編】買ってすぐやるべき!目に優しい3つの初期設定
新しいデバイスを使い始める前に、ぜひこの3つの設定を見直してください。
- ブルーライトカット機能をONにする ほとんどのOSには、画面の色味を暖色系に変えてブルーライトを低減する機能が標準で搭載されています(iPhoneの「Night Shift」、Windowsの「夜間モード」など)。常にONにしておくか、日没から日の出まで自動で有効になるように設定しましょう。
- 明るさは「自動調節+少し暗め」がベスト 「明るさの自動調節」は便利な機能ですが、それでも明るすぎると感じることがあります。まずは自動調節をONにした上で、ご自身が「少し暗いかな?」と感じるくらいまで、手動で明るさのレベルを下げてみてください。画面が煌々と光る照明器具のようにならないようにするのがポイントです。
- テキストサイズを「自分仕様」にする 初期設定の文字サイズが小さいと感じたら、決して無理をしないでください。「設定」からテキストサイズを一段階、二段階大きくするだけで、目の緊張は驚くほど和らぎます。これは、見やすい環境を整えるための当然の権利です。
【使い方編】ダークモードは本当に目に優しい?
最近人気の「ダークモード」。黒い背景に白い文字で表示するモードですが、一概に「目に優しい」とは言えません。
- メリット: 暗い部屋での閲覧時に、画面のまぶしさを大幅に軽減できる。
- 注意点: 明るい部屋では、白い文字が滲んで見えたり、かえって読みにくさを感じたりする人もいます。
結論として、**「暗い環境ではダークモード、明るい環境ではライトモード」**と、周囲の明るさに合わせて使い分けるのが最も賢い使い方です。
まとめ:デバイスは、目に寄り添う「パートナー」
デジタルデバイスは、私たちの生活や仕事を豊かにしてくれる大切なパートナーです。だからこそ、購入する時、使い始める時に少しだけ「目の健康」という視点を加えることが、長く快適に付き合っていくための秘訣です。
これから新しいデバイスを手にする方も、今お使いのデバイスに疲れを感じている方も、ぜひ一度設定を見直してみてください。
最後に. オンライン診療という選択肢も
目の症状があるとき、「病院に行く時間がない」「すぐには予約が取れない」と感じる方も多いでしょう。そんなときは、スマホやパソコンから気軽に相談できるオンライン眼科診療を活用するのも一つの方法です。
眼科オンライン診療を行う「てのひら眼科」では、症状の写真と事前問診をもとに、眼科医が目の状態を確認し、必要に応じて処方や対処法を提案してくれます。自宅からスマホ一つで眼科医の診察を受けられるため、安心です。