2025年12月22日
受験生の集中力を守る『目のケア戦略』| 眼科医が診察 | てのひら眼科
精神論で「目の疲れ」は解決しません
受験シーズンになりました。日々、机に向かわれていることと思います。 その中で、こんな症状を感じることはないでしょうか。
- 「勉強を始めると、すぐに強い眠気がくる」
- 「文字を目で追っているのに、頭に入ってこない」
- 「夕方になると、目の奥や頭が重くなる」
これらを「やる気がないからだ」「気合で乗り切ろう」と精神論で解決しようとするのは、医学的にはおすすめできません。 なぜなら、これらは脳が発している「生理的な休息のサイン」である可能性があるからです
目のコンディション低下はダイレクトに脳の処理能力に影響します。 今回は眼科医の視点から、学習効率を維持するための「目のコンディション管理」について、科学的な根拠に基づき解説します。

メカニズム:なぜ、目を使いすぎると「眠く」なるのか?
「目を使うこと」と「集中力が切れること」。 一見関係なさそうですが、実はこの2つ、「自律神経」で深く繋がっているんです。
近くの文字や画面を見るとき、目の中のレンズを調節する筋肉(毛様体筋)は、ギュッと縮み続けています。 実はこれ、体は「仕事モード(交感神経)」で緊張しているのに、目だけは「リラックス神経(副交感神経)」をフル稼働させているという、とてもチグハグな状態なんです。
まるで、アクセルとブレーキを同時に踏み続けているようなもの。
この矛盾した状態が続くと、自律神経のバランスが崩れてショートしてしまいます。 すると脳は、オーバーヒートを防ぐために「もう無理!休んで!」と指令を出し、強制的にスイッチを切ろうとします。
これが、勉強中に襲ってくる「抗えない眠気」や「頭が働かない」状態の正体です。
つまり、目の疲れを放置したまま勉強するのは、脳に対して「ブレーキを踏みながらアクセルを踏め!」と命令しているようなもの。これでは効率が上がるはずもありません。
その環境、NGかも? 効率を下げる「3つの落とし穴」
一度、勉強机の周りを見回してみてください。知らず知らずのうちに、目に「重り」を乗せたまま勉強していませんか?
1. 照明の「明るさ」にギャップがある
「手元だけ明るければ集中できる」と、部屋を暗くしてデスクライトだけ点けていませんか? 実はこれ、目にとっては過酷な環境です。手元と周囲の明るさの差が激しいと、目は光の調節だけでヘトヘトに疲れてしまいます。 「部屋の全体照明」+「デスクライト」を両方つけて、視界の明るさを均一にすることが、長時間の集中には欠かせません。
2. エアコンの風で「目の感想」
冬場、暖房の風が顔に直接当たっていませんか? 黒目(角膜)が乾燥すると、表面の涙がデコボコになり、見え方が不安定になります。 脳はこの「微妙なピンボケ」を補正しようと余計なエネルギーを使うため、どんどん疲れてしまいます。 風向きを変えるか、加湿器を使って湿度50〜60%をキープしましょう。
3. ノートとの距離が「近すぎる」
集中すると、どんどん顔がノートに近づいてしまいますよね。 でも、体の仕組みとして、目と対象物の距離が近ければ近いほど、目の筋肉への負荷は何倍にも跳ね上がります。 背筋を伸ばし、最低でも30cm以上離すこと。これだけで、目のスタミナはグッと長持ちします。
眼科医も実践する「休憩・ケア」のテクニック
「疲れてから休む」のではなく、「疲れないようにケアする」。これが鉄則です。
① 眼精疲労の回復法
目の筋肉のコリをほぐすために20分勉強したら、約6メートル先を、20秒間見る。 窓の外や、部屋の遠くをボーッと見るだけでOK。
定期的に筋肉のロックを解除してあげることで、再開した時の集中力が復活します。
[詳しくはこちら]:つらい眼精疲労、あきらめないで! |保険適用のオンライン眼科診療|てのひら眼科
② 乾く前にやる!「意識的なまばたき」
集中している時、まばたきの回数は普段の4分の1くらいまで減ってしまいます。 目が乾いたな、と感じる前に「ギュッ」と強く目をつぶり、「パッ」と開く動作をやってみてください。 これだけで天然の涙が瞳を覆い、ドライアイを防ぐ強力なバリアになります。
③ 寝る前の「温め」儀式
一日の終わりには、ホットアイマスクや蒸しタオルで目元を温めましょう。 血流が良くなって疲れが取れるのはもちろん、リラックスモード(副交感神経)に入ることで、「睡眠の質」が劇的に良くなります。 記憶は寝ている間に定着します。「目を温めて、ぐっすり寝る」までが受験勉強の1セットです。
④ それでも「集中力が続かない」なら…プロの出番です
上記の3つを試しても「すぐに目が疲れる」「文字がぼやける」「頭痛がする」という場合は、ただの疲れではなく「目の不具合」が隠れている可能性があります。
- 合わないメガネ・コンタクトを使い続けている
- 自覚症状のない「隠れ遠視」や「乱視」がある
- 治療が必要なレベルの「ドライアイ」になっている
これらは、どんなに休憩しても自力では治りません。 サイズが合わない靴で走り続けるのと同じで、無理して使い続けるほど、勉強のパフォーマンスは確実に落ちていきます。
「なんだか調子が悪いな」と思ったら、貴重な時間を無駄にしないためにも、一度眼科で「目のチューニング」を行ってください。
忙しくて受診の時間が取れない方は自宅からスマホで相談できる当院のオンライン診療もぜひご活用ください。
[詳しくはこちら]:オンライン診療の流れ | てのひら眼科|眼科に特化したオンライン診療クリニックです
まとめ:コンディション管理も「実力」のうち
受験勉強では、無理をすることが「美徳」とされがちです。 でも、痛みや眠気を我慢して効率を落とすより、しっかりメンテナンスして万全の状態で机に向かう方が、結果的に学習の質は高まります。
「目が疲れた」は、脳からの「そろそろ休まないと効率落ちるよ!」というサインです。 そのサインを見逃さず、賢くケアしながら、合格に向かって走り抜けてください!
最後に. オンライン診療という選択肢も
目の症状があるとき、「病院に行く時間がない」「すぐには予約が取れない」と感じる方も多いでしょう。そんなときは、スマホやパソコンから気軽に相談できるオンライン眼科診療を活用するのも一つの方法です。
眼科オンライン診療を行う「てのひら眼科」では、症状の写真と事前問診をもとに、眼科医が目の状態を確認し、必要に応じて処方や対処法を提案してくれます。自宅からスマホ一つで眼科医の診察を受けられるため、安心です。

