ドライアイでは、目の乾きだけでなく、ゴロゴロした異物感、かすみ、涙目などがみられることがあります。ただし、これらの症状だけでドライアイと判断することはできません。目の乾きを感じにくくても、ドライアイが...
ドライアイの原因は?スマホ・コンタクト・加齢との関係と対策
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目の乾き、ゴロゴロ感、かすみ。こうした不快感の背景にあるドライアイは、涙の量が減ることだけで起こるものではありません。目の表面を覆う涙が安定せず、うまく広がらなかったり、蒸発しやすくなったりすることも関わります。スマホやパソコンの使い方、コンタクトレンズ、空気の乾燥、加齢、目や全身の病気、使っている薬など、複数の要因が重なる場合もあります。原因を自分だけで一つに決めるのは難しいため、仕組みから順に、生活で見直せる点と眼科で確認したい目安を整理します。
ドライアイはなぜ起こる?涙の量と性質の変化
ドライアイは、涙の量が減るだけでなく、涙が蒸発しやすい、目の表面に広がりにくいといった涙の性質の変化でも起こります。こうした変化にいくつかの要因が重なり、目の表面が十分に潤いを保てなくなった状態です。
現れ方は人によって異なり、目の乾き、ゴロゴロとした異物感、疲れ、かすみなどがみられます。ただし、これらの症状だけでドライアイと決めることはできず、ほかの目の病気でも似た症状が出ることがあります。症状の詳しい内容は、ドライアイでみられる症状についての記事で解説しています。
涙が少なくなる場合と、涙が不安定になる場合がある
涙を作り出す働きが弱まり、涙の分泌(ぶんぴつ:体から液体などが出ること)そのものが減るタイプがあります。一方で、涙の量は足りていても、蒸発が速かったり、目の表面になじみにくかったりして、涙の膜が長く保てないタイプもあります。
実際には、この二つをはっきり分けられない人も少なくありません。両方が重なっていることもあるため、症状の感じ方から自分のタイプを決めることはできません。必要に応じて、眼科の検査で状態を確認します。
涙とまばたきが目の表面を守る仕組み
目の表面は、涙液膜(るいえきまく)と呼ばれる涙の膜で覆われています。この膜は、涙の蒸発を抑える「油層」、水分を中心にタンパク質などを含む「水層」、涙を目の表面になじませる「ムチン層」の3層で構成されています。これらが一緒に働くことで、目の表面の潤いが保たれます。
この膜を目全体に広げているのがまばたきです。まぶたが開閉するたびに涙が塗り広げられ、膜が整えられます。油分が足りない、まばたきが減る、涙の成分が変化するといったことが起こると、膜が崩れやすくなり、乾きやかすみ、違和感につながります。ただし、膜が不安定になったからといって、必ず角膜が傷つくわけではありません。

日常生活でドライアイに関わる原因・悪化要因
生活習慣や環境は、ドライアイに関わることがあります。ただ、思い当たる習慣があるからといって、それが原因と決まるわけではありません。ここで挙げるのは、原因そのものであったり、症状を強める悪化要因(症状を強めることに関わる条件)であったりするもので、複数が同時に当てはまる人もいます。生活だけに目を向けて、病気や薬の影響を除外しないことも大切です。
スマホ・パソコンへの集中とまばたきの変化
画面を見つめているときは、無意識のうちにまばたきが減りやすくなります。まぶたが最後まで閉じない不完全なまばたき(まぶたが最後まで閉じないまばたき)が増えることもあります。そうなると涙が目の表面に広がりにくく、露出している時間が長いぶん、蒸発もしやすくなります。
スマホやパソコンの使用では、画面を見続けることでまばたきが減ったり、不完全なまばたきが増えたりすることが、目の乾燥に関わると考えられています。休憩を取れば必ず楽になるとも限りません。
コンタクトレンズ・カラコンの装用
レンズを装用(そうよう:レンズを目につけて使うこと)していると、涙の膜や目の表面の状態が変わり、乾きや不快感につながることがあります。素材、レンズの適合、装用時間など、関わる点は複数あり、すべてのレンズが同じように涙を奪うわけではありません。カラコンも含め、自分の目に合っているかどうかが影響します。
コンタクトレンズの装用中に強い痛みや赤みが出た場合は、いったんレンズを外し、セルフケアで様子を見続けず、速やかに対面の眼科を受診してください。レンズに特化した疑問は、コンタクトレンズとドライアイの関係の記事で詳しく扱っています。
空気の乾燥やエアコン・風の影響
空気が乾いている場所や、風が目に当たる環境では、涙の蒸発(水分が空気中に出ていくこと)が進みやすくなります。冬の暖房だけでなく、夏の冷房や扇風機、車の送風口などでも起こりえます。
湿度や温度には人それぞれ感じ方の差があり、全員に共通する目安はありません。環境を整えても、症状がすべて解決するとは限りません。
睡眠不足やストレスとの関係
睡眠不足や心身の疲れがあるときに、目の乾きが強まったと感じる人はいます。休息や心身の状態と目の症状が関連している可能性は考えられますが、それだけで個人の原因を決めることはできません。ストレスのせいと思い込んで、ほかの要因を見逃さないことが大切です。
休息を整えること自体は、一般的な工夫として取り入れやすい方法です。なお、片目だけの症状や痛みをストレスのせいと決めつけないでください。この点は受診の目安の項で触れます。
セルフケアを続けても気になる方へ
セルフケアを続けても、
気になる症状がある方へ
症状が改善しない場合や、セルフケアだけでよいか迷う場合は、
オンライン診療をご検討ください。
※症状や診察結果により、対面受診をご案内する場合があります。
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加齢・目や全身の病気・薬が関わることも
生活環境を見直しても乾きが続くときは、加齢、目や全身の病気、薬などが関わっている場合があります。これらは危険因子(起こりやすさに関係する条件)にあたり、あるからといって必ずドライアイになるわけではありません。どれが原因なのかは、診察や検査をしないと判断しにくいことがあります。
加齢と涙の変化
年齢を重ねると、涙の量や性質が変わることがあります。女性であることも危険因子の一つとして挙げられています。とはいえ、誰もが同じように起こるわけでも、ある年齢から急に涙が減るわけでもありません。
また、年齢のせいだと考えて、症状を我慢する必要はありません。気になる症状が続く場合は、眼科で相談してください。
マイボーム腺の働きと目元のメイク
マイボーム腺(せん)は、まぶたの縁にあって、涙に油分を届ける腺です。この働きが低下した状態がマイボーム腺機能不全(MGD)で、油分が不足すると涙が蒸発しやすくなります。MGDは詰まりだけを指すものではなく、腺の働きの変化全体を含みます。
目元のメイクについては、まぶたの縁近くに付着することで影響する可能性が指摘されることもあります。ただ、メイクの使い方だけでMGDかどうかを判断することはできません。自己流で強く押したり、絞り出したりするケアは避けてください。
シェーグレン症候群などの全身疾患
涙を作る涙腺(るいせん)に影響する自己免疫(体を守る働きが自分の組織に向かうこと)の病気が、ドライアイに関わる場合があります。代表的な例がシェーグレン症候群です。口の乾きも気になる場合は、眼科の診察で伝えてください。
ただし、目と口の乾きがあるだけで、この病気と診断できるわけではありません。診断は、問診や検査を踏まえて医師が判断します。
飲み薬・点眼薬や目の手術後の影響
使っている飲み薬の一部や、点眼薬に含まれる成分が、目の乾きに関わる場合があります。点眼薬の防腐剤(薬の衛生状態を保つための成分)も、そのひとつとして挙げられることがありますが、防腐剤がすべて有害というわけではありません。目の手術のあとに乾きが出ることもあります。
薬が原因かもしれないと思っても、処方された薬は自己判断で中止や減量をしないでください。使用中の薬や点眼薬、手術を受けた経験は、診察のときに医師へ伝えるのが大切です。術後に気になる変化があれば、手術を受けた施設などへ連絡しましょう。
ドライアイの要因に応じた生活習慣の見直しと対策
生活要因の見直しは役立つことがありますが、病気や薬の影響の確認、治療の代わりにはなりません。取り組みやすい工夫を、要因ごとに整理します。
| 要因 | 見直し・対策 | 注意点 |
|---|---|---|
| 長時間の画面の使用 | こまめに休憩を入れ、自然なまばたきを意識する | 強く目を閉じ続ける必要はありません。休憩だけで改善するとは限りません |
| 風・乾燥 | 風が直接目に当たらないようにし、室内環境を整える | 環境調整だけで症状が解決するとは限りません |
| コンタクトレンズ | 装用時間を見直す。不調があるときは使用を中止する | 痛みや赤みがある場合は眼科で確認します |
| 目元のメイク | 落とし方や、まぶたの縁に近い部分への使い方に配慮する | メイクだけでMGDかどうかは判断できません |
| 病気・薬剤 | 使っている薬や持病、手術歴を医師に伝える | 処方薬を自己判断で中止・減量しません |
点眼薬を使用する場合は、添付文書や医師・薬剤師の指示に従い、自己判断で使用回数を増やさないようにしてください。具体的な工夫は、日常生活でできるドライアイ対策の記事も参考になります。
ドライアイかどうかを眼科で確認する目安
症状が続くときや繰り返すときは、眼科で確認しましょう。一方で、急な視力低下や強い痛みなどは、通常の乾きとは分けて考える必要があります。まず、速やかな受診が必要な変化を示します。
症状が続く・繰り返す・生活に支障があるとき
乾きや不快感が続く、よくなってもまた繰り返す、仕事や読書、コンタクトの装用に支障が出ている。こうした場合は、眼科で状態を確認する目安になります。生活の工夫を試しても十分に軽くならないときも同様です。
すぐに受診しなければならないというわけではなく、これまでの経過を踏まえて判断すれば十分です。ただ、ドライアイでは原因が複数重なることもあるため、気になる場合は眼科で相談してください。
片目だけの症状や急な見え方の変化に注意
乾きの症状に左右差がある場合もありますが、片目だけの不調や急に起きた症状を、ドライアイやストレスのせいと決めつけないでください。ものが見えにくくなる視力低下、見え方の急な変化、強い痛みがあるときは、速やかに対面で眼科を受診してください。
軽い左右差だけで、すぐに救急の対応が必要になるわけではありません。ただ、気になる点があるときは、眼科で確認すると安心です。

ドライアイの原因についてよくある質問
水分不足が原因ですか?水を飲めば改善しますか?
水分は健康のために必要ですが、水をたくさん飲むだけでドライアイが改善するとはいえません。体の水分不足と、目の表面で涙の膜が保たれる仕組みは、同じものではないためです。原因は人によって異なり、確定には症状や生活、診察での確認が必要です。水分だけに頼って、受診の目安にあたる症状への対応を遅らせないでください。
ビタミン不足や食事が原因になることはありますか?
ビタミンAの欠乏など、栄養の欠乏(必要な栄養が不足している状態)が目の乾燥に関わる例はあります。ただし、一般的な目の乾きの主な原因とはいえず、乾きだけで栄養不足とは判断できません。サプリメントで治ると期待したり、自己判断で多量にとったりするのは避けてください。気になる場合は、食生活や全身の状態も含めて確認します。
涙が出ていてもドライアイのことはありますか?
あります。涙が出ることと、涙の膜が安定して目を覆っていることは別のことです。目の表面が刺激を受けると、反射性(はんしゃせい)の涙、つまり刺激に反応して出る涙が増える場合があります。ただ、涙目にはほかの原因もあり、涙が出るからドライアイではない、とも、ドライアイだ、とも言い切れません。強い痛みや急な見え方の変化がある場合は、受診の目安に従ってください。
まとめ
ドライアイは、涙の量だけでなく、涙の性質や目の表面での安定性が関わって起こります。スマホやコンタクト、乾燥といった生活環境のほか、加齢や病気、薬が重なることもあるため、原因を一つに決めつけないことが大切です。生活の見直しで軽くなる場合もありますが、症状が続くときや繰り返すときは眼科で確認してください。急な視力低下や強い痛みがあるときは、様子を見ずに速やかに対面で受診しましょう。
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