ドライアイとは?症状・原因・治療・目薬・眼科を受診する目安を解説

ドライアイは、単に「涙の量が少ないせいで目が乾いている」だけの病気ではありません。涙の量が減ったり、涙の安定性が低下したりすることで、目の表面にダメージが生じ、さまざまな症状が現れる病気です。

代表的な症状は目の乾きですが、逆に涙が多く出ることもあります。その他にも、ゴロゴロとした異物感や目の疲れ、かすみなどを感じることがあります。

この記事では、ドライアイになると目がどのような状態になるのか、どのような症状が現れ、どういった原因で起こるのかを解説します。さらに、自分でできる対策や目薬の選び方、眼科で行う検査・治療、受診の目安についても紹介します。

ドライアイとは

ドライアイは涙の量だけでなく安定性も関係する

ドライアイは、「涙の量が少ないせいで目が乾く病気」と理解されがちですが、実際には涙の量だけでなく、涙が目の表面に安定して留まることができるかどうかも重要です。

涙の量が保たれていても、涙の質が低下していることで涙の層が不安定になり、目の表面が乾きやすくなる場合があります。

涙が目の表面を守る仕組み

涙は、まばたきのたびに目の表面(角膜・結膜)を薄く覆い、乾燥や外部の刺激から守る役割を担っています。また、角膜には血管がないため、涙は角膜に酸素や栄養を届け、目の表面を健康に保つ役割も担っています。

この目の表面を覆う涙の層を「涙液層」と呼びます。涙液層が安定して保たれることは、目の表面の健康だけでなく、クリアで安定した見え方を維持するうえでも重要です。

ドライアイでは、涙液層が不安定になって部分的に途切れやすくなり、目の不快感や見えにくさにつながることがあります。

正常な涙・眼表面とドライアイの違い

正常な目では、涙液層が目の表面を均一に覆っています。一方、ドライアイでは涙液層が不安定になり、一部が破れて目の表面が露出することがあります。

ドライアイでみられる主な症状

ドライアイでみられる主な症状

乾燥・ゴロゴロ感・目の疲れ・かすみなど

ドライアイでは、目の乾きだけでなく、ゴロゴロとした異物感や目の疲れ、かすみ、まぶしさなど、さまざまな症状がみられます。症状の現れ方や程度、組み合わせには個人差があります。

涙が出る場合でもドライアイのことがある

「涙が出るのだからドライアイではない」と考える方もいますが、涙の安定性が低下することで目の表面が刺激を受けやすくなり、かえって涙が多く出る場合もあります。

涙が出ているかどうかだけで、ドライアイかどうかを判断することはできません。

症状だけではドライアイと判断できない

乾燥感やかすみ、異物感などは、ドライアイ以外の目の病気でも起こり得る症状です。

似た症状があるからといって、自分でドライアイと決めつけるのではなく、症状が気になる場合は、早めに眼科を受診し、原因をしっかりと確認することをおすすめします。

ドライアイの症状をより詳しく確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

ドライアイの症状を詳しく確認する

ドライアイになる主な原因・悪化要因

ドライアイの主な原因・悪化要因

ドライアイは、単一の原因だけで起こるものではなく、生活環境や体の状態など、複数の要因が重なって現れることが多い状態です。

パソコン・スマートフォンの長時間使用

パソコンやスマートフォンの画面を集中して見ていると、まばたきの回数が減りやすくなります。まばたきが減ることで涙が目の表面に行き渡りにくくなり、乾燥感につながることがあります。

エアコン・乾燥した環境

エアコンの効いた部屋など、空気が乾燥した環境で過ごす時間が長いと、涙が蒸発しやすくなり、目の乾きを感じやすくなります。

コンタクトレンズ

コンタクトレンズは目の表面に直接触れるため、涙の状態に影響を与えることがあります。使用時間や装用方法によって、乾燥感が強まる場合もあります。

コンタクトレンズとドライアイの関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。

コンタクトレンズとドライアイの関係

加齢や涙の状態の変化

加齢に伴い、涙の分泌量や質が変化していくことも、ドライアイに関わる要因のひとつとして知られています。

マイボーム腺の機能低下や目・全身の病気

まぶたにあるマイボーム腺という分泌腺の働きが低下すると、涙の質が変わり、涙液膜が不安定になりやすくなります。また、一部の全身の病気や服用している薬剤が、涙の量や質に影響を与えることもあります。

ここで挙げた要因がすべてというわけではなく、複数の要素が組み合わさって症状に影響していることも少なくありません。

ドライアイを改善するために自分でできること

日常生活の中でのちょっとした心がけが、目の負担を減らすことにつながります。

PC・スマートフォン使用時は目を休ませる

画面を見る作業が続くときは、意識的に目を休ませる時間を作りましょう。長時間同じ姿勢で画面を見続けることは、目への負担を大きくします。

まばたきと画面環境を見直す

集中しているとまばたきの回数は自然と減っていきます。画面の明るさや位置を見直すとともに、意識してまばたきをする習慣を持つことも助けになります。

室内の乾燥やエアコンの風を避ける

エアコンの風が直接目に当たらないようにしたり、加湿を心がけたりすることで、乾燥による影響を和らげやすくなります。

コンタクトレンズの使い方を見直す

装用時間や種類が自分の目に合っているかを見直すことも、対策のひとつになります。

ここで紹介したのは基本的な対策の一部です。より詳しいセルフケアについては、こちらの記事もあわせてご覧ください。

ドライアイの治し方・セルフケアを詳しく見る

こうした対策を続けても症状が変わらない場合は、自己判断で様子を見続けるのではなく、眼科への相談を検討してください。

ドライアイの目薬はどう選ぶ?

市販の目薬と眼科で処方される点眼薬の違い

市販の目薬は、乾燥感などの症状を一時的にやわらげる目的で使われることが多い一方、眼科で処方される点眼薬は、涙の状態や目の表面の状態に応じて選ばれます。どちらが優れているというものではなく、症状や目的によって役割が異なります。

コンタクトレンズ使用中の目薬で注意すること

コンタクトレンズを装用したまま使える目薬とそうでないものがあります。使用しているレンズの種類によって適した目薬は異なるため、パッケージの表示を確認するか、迷う場合は眼科や薬局で相談してください。

目薬を使っても改善しない場合

目薬を使い続けても症状が変わらない、あるいは悪化しているように感じる場合は、目薬の選び方だけの問題ではない可能性もあります。自己判断で目薬を替えながら様子を見るのではなく、眼科で相談することをおすすめします。

眼科ではドライアイをどのように検査・治療する?

ドライアイの主な検査

眼科では、問診で症状や生活習慣を確認したうえで、涙の状態や目の表面の様子を調べる検査が行われます。涙液層破壊時間(BUT)のように、涙の安定性を確認する検査が用いられることもあり、必要に応じてほかの検査が追加される場合もあります。どのような検査を行うかは、症状や状態によって異なります。

眼科受診から検査・治療までの流れ

点眼薬による治療

検査の結果を踏まえて、涙の質や量を補う点眼薬による治療が行われることがあります。症状や原因に応じて、使用する点眼薬の種類は異なります。

涙点プラグなどの治療

点眼薬だけでは十分な改善が得られない場合には、涙が排出される涙点にプラグを挿入し、涙を目の表面にとどまりやすくする治療が選択肢になることもあります。すべての方に一律で行われる治療ではなく、状態を踏まえて検討されるものです。

ドライアイがひどくなるとどうなる?

症状が続くと日常生活に影響することがある

乾燥感や疲れ、かすみなどの症状が長く続くと、読書やパソコン作業、運転など、日常のさまざまな場面で負担を感じやすくなることがあります。

見え方に影響することがある

涙液膜が不安定な状態が続くと、見え方が安定しにくくなる場合があります。一時的なかすみとして感じられることもあります。

ドライアイで失明することはある?

ドライアイが原因で失明することは極めてまれです。ただし、重症化すると角膜に傷や潰瘍が生じ、視力に影響する場合があります。

また、強い目の痛みや急激な視力低下がある場合には、ドライアイ以外の病気の可能性もあるため、速やかに眼科を受診することが大切です。

ドライアイで眼科を受診する目安

症状が続く・市販の目薬で改善しない場合

セルフケアや市販の目薬を試しても症状が変わらない、あるいは長く続いている場合は、眼科で相談するタイミングのひとつです。

痛みや見え方の異常などがある場合

強い目の痛みや急激な視力低下がある場合は、自己判断で様子を見続けず、速やかに眼科を受診してください。

ドライアイ以外の目の病気の可能性にも注意する

似たような症状であっても、ドライアイ以外の目の病気が関係していることもあります。自分で原因を決めつけず、気になる症状がある場合は眼科で診てもらうことが安心につながります。

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ドライアイについてよくある質問

Q. ドライアイは自力で治せますか?

生活環境や目の使い方を見直すことで症状が和らぐ場合もありますが、状態によっては眼科での治療が必要になることもあります。

Q. ドライアイは一生治らないのでしょうか?

ドライアイは、原因や目の状態によって改善の程度が異なります。生活環境の見直しや点眼薬などの治療によって症状が改善する場合もありますが、長期的な治療やケアが必要になることもあります。症状が続く場合は、眼科で原因を確認し、適切な治療を受けることが大切です。

Q. ドライアイでもコンタクトレンズは使えますか?

症状の程度や目の状態、レンズの種類によって異なるため、一概にお答えすることはできません。気になる場合は眼科で相談してください。

Q. ドライアイは目薬だけで治りますか?

点眼薬は治療や対処の中心的な手段のひとつですが、すべての方が目薬だけで改善するとは限りません。

まとめ

ドライアイは、涙の量が減ったり、涙液層の安定性が低下したりすることで、目の表面にダメージが生じ、さまざまな症状が現れる病気です。目の乾きだけでなく、ゴロゴロとした異物感や目の疲れ、かすみ、涙が多く出るなどの症状がみられることもあります。

パソコンやスマートフォンの長時間使用、乾燥した環境、コンタクトレンズの使用、加齢など、複数の要因が関係しています。生活環境の見直しによって症状が和らぐ場合もありますが、原因や目の状態に応じた治療が必要になることもあります。

症状が続く場合や市販の目薬で改善しない場合は、眼科で原因を確認することが大切です。また、強い目の痛みや急激な視力低下がある場合は、ドライアイ以外の病気の可能性もあるため、速やかに眼科を受診してください。

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